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December 01, 2005

スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐

2005年【米】
Star Wars: Episode III - Revenge of the Sith

まずは。。。

あの曲とあのオープニングを迎えて、漏らしそうになった。
この日が遂に来てしまった、、、
Matrix rev(3)の時のあの感覚を思い出す。

深い感慨に覆われている。。
穴らしい穴も特に無い。(凄い穴を一つ見つけたが)

全ての事象は、確かに4へリンクしている。
「Epi456観てない人は観なくてもいいよフフン」って
突き放し方もGoodJob。何一つ媚びていない。


ま、個人的に想う事をつらつら。


まずは最も注目されていた暗黒面へのきっかけ。
世間の評価は厳しい様だけれど、1、2、をちゃんと観ているなら納得出来る。
1、2、からの布石は整っていたわけだ。
(オビワンと妙に仲悪い面あるなーとは漠然と思っていたけど、ここへ繋がるのか。)

愛に生き、愛に(事実上)死んだ不幸な天才と、その息子の奏でるスペースオペラ。
それがスターウォーズ。俺はそう解釈した。
素晴らしい集束だと思う。

先天的に自己顕示欲の強い彼にとって、この流れは「自然なんだ」と思わせるお膳立てもいい。
この辺りはポッドレースの頃から布石として打たれていたし、
なるほど確かにオビワンとの確執にも表れていた。

評議会の冷たさったら無いワケだが、
ウィドゥやヨーダの判断は的確であり又それが負の助長でもあった。
「どちらにせよ選ばれし者」だった彼には、元より自由など存在していない。
これを皮肉っている様にすら聞こえる
「これで自由は失われた。万雷の拍手の中で」。
(どのシーンかは言うまでもない)

熱い。

アナキンvsオビワンのシーン、しつこい程攻め立てるアナキンに狂人としての説得力を感じた。
バーサーカーなワケだ。
強大な力を得たが、代償として「人間ではなくなった」。
生涯を共にした兄同然の師に対し、疑うべきも無い程の強い憎悪を抱く。
何よりも大切だった妻への愛情すらも憎悪に変わる。

転生した彼、、いや、彼の形をした生き物、、
ダース・ベイダーの内にあるのは憎悪と悲しみだけだ。。

泣きながら子供を殺し、泣きながらジェダイを殺し、そして泣きながら自分を殺し、、
いつしか何のために暗黒面を欲したのかも忘れ、
視野を覆う影は帝国と自分自身を残すばかり。。

そんな彼の最後の理性の糸を断ち切ったのは、彼の愛した妻と師。

深く重いオビワンの苦悩。
銀河を揺るがす程の苦悩が、オビワンの肩にのしかかる。


「選ばれし者だったのに!
弟だと思っていた!
愛していた!」


その弟を、「あえて」見殺しにした。
助けられたのに。
まだ助けられたのに。

狂人と化したとは言え、まぎれもなく弟だった。愛した弟だった。
その選択肢はあの瞬間、オビワンに重くのしかかっただろう。

しかし、彼は救わなかった。
溢れる悲しげな目線は離れるおもてに逆らい続けるも、
焼け爛れる愛すべき弟から、、最後は視線を外した。

「暗黒面に堕ちる」。。。
これは一過性の病気なんかじゃない。


生涯で最も愛した(文字通り)愛弟子が、
もう二度と「アナキン」に戻らない事を知っている彼の
心引き裂かれる決断だった。

オビワンをも暗黒面に引き込みかねないこの痛み。しかし彼は堕ちなかった。
堕ちない強さを持っているからこその「マスター」であり、
アナキンがこの域に至っていない事を知っているからこその、
評議会のアナキン=マスター保留の決定だったワケだ。



涙ボロボロですよ。。。T_T
重すぎですよ。。。T_T


つか、書ききれねーよ!

余談1:
この辺りに思考の触手を伸ばしもしないで、
「えーー結局評議会のイジメが原因ですか」とか言ってる人達は、
これからどんな映画観ても作り手の真意なんて想像もしないんだろうな。。
なんか、ちょっと可哀相。。。


余談2:
とあるBBSのログから引用


彼女を救えるのは暗黒面だけだと言っておきながら、
結局「ダースベーダーお前が殺した」と問題転換したシスに対して、
叫んで納得するべーダー卿。。。。。
おいおい。『お前が助けると言ったから
俺は悪の限りを尽くしたんじゃないかっ!!!!!!!
俺の人生、彼女の命どうしてくれる!!!!!』
となぜに怒りをぶつけないのか???。.............

こういう人が蔓延るのを放置しきって、
あくまでも「ファンの為のスターウォーズ最終章」を作ってくれたルーカス監督、
ほんとGoodJob。

ほんと、素晴らしい映画でした。

が、元来スターウォーズにそれほど興味が無い人にとっては微妙でしょう。
内容的に、そういった人達を全く突き放してるからね。

そういう方向で作ってくれた事に、世界中のSWファンは泣いたんだと思う。

大満足!!!
SWが好きで本当に良かった。^^


余談3:反論上等。冒頭の「凄い穴」に関して。
いやね、レイア姫って「母は綺麗で悲しそうな人だった」って言ってるよね^^;
会ってないやん!w
(「育ての母」の事になるのかな^^; ちょっとムリクリ感が。)

投稿者 Min : December 1, 2005 12:00 AM